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奈良博手帖

当館研究員が日々の研究や活動についてさまざまな視点でご紹介します。
※読売新聞奈良版に連載している「奈良博手帖」を読売新聞社の諒解のもとに転載しております。
研究員の肩書きは執筆時となります。

2022.11.02 (Wed)

最も「著名」な館蔵品 「聖徳太子二王子像」模本

写真に掲げたのは聖徳太子の大変有名な肖像画。この姿を見て歴史の教科書や旧1万円札の図柄を思い起こす人も少なくないだろう。しかし、本作品が当館を代表する館蔵品であると聞くと、意外に思われるに違いない。

2022.10.19 (Wed)

古神宝 今も新たな発見 若宮神社の獅子・狛犬像

この冬、当館は特別展「春日大社 若宮国宝展」を開催する。春日大社の摂社である若宮神社の御造替完了を記念する展覧会で、若宮神に捧げられた神宝や御造替に関する資料が一堂に会する。

2022.10.05 (Wed)

博物館飾る沢田石   静岡・河津の石丁場遺跡

静岡県の伊豆半島南部に位置する河津町は、2月に開花する早咲きの河津桜で全国に知られている。今年の春、京都国立博物館の現地調査に同行し、この地の石丁場(石を採取・加工した場所)遺跡に赴いた。

2022.09.22 (Thu)

納入品 人々の心も繫ぐ 仏像のCT調査

奈良博で研究員として働ける日が来るとは、夢にも思っていなかった。着任してから、約190件のX線CT調査と画像作成を担当した。奈良博ではCT調査で仏像の内部に納入品が発見されることも少なくない。

2022.09.01 (Thu)

奈良ゆかり 椿井仏師作  調査の成果 寄託品へ

この阿弥陀(あみだ)三尊像(個人蔵)は2年ほど前から、なら仏像館の展示に加わった。きっかけは昭和45年(1970年)に当館が発行した「室町時代仏像彫刻―在銘作品による―」に掲載されたことを記憶していた現所蔵者からの電話だった。

2022.08.04 (Thu)

着せ方の確立 試行錯誤  レプリカの仏像に服

現在開催中の、わくわくびじゅつギャラリー「はっけん!ほとけさまのかたち」の会場では、「ほとけさまに服を着せよう!」という裸の仏像のレプリカに服を着せるワークショップを開いている。