明治14年(1881)、イギリスの王子たちが日本を訪れ、奈良に立ち寄りました。彼らは正倉院で宝物を拝観し、他にも多くの社寺をめぐりました。彼らは何を見て、何を感じたのでしょうか。当時の奈良の状況とあわせてお話しします。
3月10日(日)「松帆銅鐸の軌跡」2015年に南あわじ市で7点の銅鐸と舌が発見されました。調査が進むにつれ次々と新しい事柄が判明し、銅鐸研究に大きな波紋を広げました。今年で8年目を迎えた松帆(まつほ)銅鐸の軌跡をお話しします。
10月15日(日)「獅子・狛犬の魅力」神社に参拝する人びとを迎える一対の狛犬。本当は獅子・狛犬と区別されることをご存じですか。ふたつの霊獣が出会うまでには長い道のりがあり、ここ日本で独自の発展を遂げました。その歴史と造形の魅力をお話しします。
11月19日(日)「文化財を科学するⅧ」古代から近世にかけて製造された日本の貨幣について、東京国立博物館が所蔵するコレクションの科学分析した結果を中心に、最新の成果をお話しします。
12月17日(日)「藤原道長と紫式部の時代」平安時代中頃の貴族たちはどういう社会に生きていたのか、「摂関政治」とはどういうものであったのか、貴族の日記や文学作品から、時代を読み解きます。
7月16日(日)「家の中のいろいろな虫たちの話」日本には昆虫が3万種いるといわれており、その一部の種がヒトの生活と関わりをもっています。ここでは、ヒトの生活に関わる昆虫のうち、家の中で見られる昆虫の種類や、その生態などを紹介します。
8月20日(日)「文化財の魅力を広めるための挑戦」文化財の魅力を広めるために、奈良博では様々な取り組みをおこなっています。文化財のレプリカを活用したワークショップやオンライン展示見学の実施など、新たな事業にも取り組んでいます。そうした数々の挑戦について、裏話も交えながらご紹介します。
9月17日(日)「東アジアの仏教絵画を見渡す」日本の仏教絵画史を軸にしながら、関連する中国・朝鮮半島の絵画を見ていきたいと思います。それぞれの時代についてトピックを作ってお話する予定です。
6月18日(日)「香の美術」香は仏教伝来とともに日本へもたらされました。香を焚くことは、ほとけを供養する基本的な行為のひとつです。今回は奈良時代に制作された柄香炉(手持ち型香炉)を中心に取り上げ、その見どころを紹介するとともに、当時の焼香の意義についても考えます。
4月16日(日)「奈良の山々と美術」吉野、葛城、笠置、信貴山… 奈良を囲む山々は、仏教修行の場でもありました。平安から鎌倉時代を中心に、そこに祀られた神仏と美術についてお話しします。