2026.10.14 (水)
厳選30体 解説やさしく 青銅器館で仏像展示
奈良国立博物館の仏像館が、9月14日より約1年半の長期休館に入った。奈良博といえば仏像。しばらく仏像を常時見ることができなくなるのでは、と心配された方もいるかもしれないが、大丈夫。休館期間中、隣の青銅器館2階では、名品展「ナラハク仏像セレクション―受け継ぎ、未来へ―」を開催している。
本展では、100体近くの仏像が並んでいた仏像館とは趣を変え、選りすぐった仏像約30体を展示する。今回は、「いかに分かりやすく伝えるか」にも力を入れた。仏像の魅力はもちろん、奈良の歴史や社寺、そこに息づく文化まで知ってもらうには、どんな解説がよいのだろう。研究員たちは頭を悩ませながら、作品解説やパネルの言葉を一つ一つ見直した。
そこでぜひ注目していただきたいのが、奈良博公式キャラクター「ざんまいず」による作品解説だ。これまで仏像館にはいなかったざんまいずの解説が、本展に登場した。小学校高学年でも読めることを意識し、専門的な内容を短く、やさしい言葉で伝えている。さらに、日英中韓4言語対応にも初めて挑戦した。ざんまいずがどんな言葉で仏像の魅力を伝えているのか、ぜひ楽しんでいただきたい。
長年の奈良博ファンの皆様にも、解説に立ち止まり、仏像館とはひと味違う展示を味わってほしい。仏像を知ることから、その先にある「文化財を未来へ受け継ぐ」ことを考えるきっかけを、本展から見つけていただければうれしい。
(奈良国立博物館教育室アソシエイトフェロー 久米彩也加)
[読売新聞(奈良県版・朝刊) 2026年10月7日掲載]
