2026.07.08 (水)
仏像衣装マネキン陳列 「ちえひろば」刷新
奈良国立博物館地下回廊の売店やカフェの近くにある体験スペース「ちえひろば」は、当館の「チルドレンズ・ミュージアム」にあたる場所である。わかりやすく仏教美術や文化財、奈良博の歴史について学ぶことが出来るコーナーだ。
今春、ちえひろばは大きく変わった。壁の色や照明が明るく華やかな雰囲気になり、新しいアイテムが登場している。この中で、私自身が深く関わったものに「ほとけさまのファッションをじっくりみてみよう!」というアイテムがある。展示ケースには、仏像衣装を着たマネキンが陳列されている。
仏像には、如来・菩薩・明王・天という4種類がある。その違いが一番明確に表れるのが、仏像の着ている衣装だ。しかし、仏像の図解で「天衣」だ「条帛」だと説明されても、実際にどんな形のものをどのように着けているのか、見てもわからないことが多い。それなら、実際にそれらしく衣を着せてみればいいではないか。
こういう目的で仏像の衣装を作り始めたのだが、これが以外と難航した。実際の仏像が着ているように衣を着せるために必要な衣の長さや幅、配置の仕方は、やってみないとわからないことだらけだった。試行錯誤を重ね、苦難の末に出来上がったのがこの仏像衣装である。これをご覧いただき、より仏像に親しんでほしいと思っている。
( 奈良国立博物館教育室長 岩井共二)
[読売新聞(奈良県版・朝刊) 2026年7月1日掲載]
